Yahoo!ニュースのTOPにも載ったので知っている人も多いと思いますが、Amazonでアカウント乗っ取りや不正アカウント(以下、詐欺アカウント)による販売が多発しています。
ここでは詐欺アカウントと思われるアカウントを多数調査して、発見した詐欺アカウントの見分け方を紹介します。
詐欺アカウントの見分け方
詐欺アカウントの見分け方は、詐欺アカウントの共通点を見ることで分かります。
詐欺アカウントには、大きく分けて4つの共通点があります。
1)新規出品者が多い
まず一つ目の共通点は「新規出品者が多い」事が挙げられます。

詐欺アカウントには、大きく分けて2つの出品方法があります。 一つは既存の販売用アカウントを乗っ取って出品する方法で、もう一つは実在する他人名義で新規に出品用アカウントを作成して出品する方法です。 この一つ目の見分け方は、後者のケース(新規に出品用アカウントの作成)の場合になります。
2)新品を専門に扱っている

次に二番目の共通点は「新品を専門に扱っている」です。
この詐欺アカウントの運営者は、日本人ではなく海外からの出品だと言われており、そのため「新品」を専門に取り扱うケースが多いです。
というのも、新品であれば商品のコンディションに関する記述が必要のないため、日本語が書けなくても問題なく出品することができるからです。
Amazonのシステムを悪用した出品方法といえます。
3)異常に安い価格設定
三番目の共有点は、「異常に安い価格設定」です。
例えば下記は、Transcend社の「microSDHCカード 32GB」で、Amazonのベストセラー1位になるほどの人気商品ですが、Amazonの
参考価格2,000円に対して300円と異常に安い価格設定になっています。

このように安い価格で注目を集めるケースが多いので、相場価格よりも大幅に安い商品がある場合は、詐欺の可能性を考えて購入を控えておいた方が無難です。
4)人気商品ばかり出品している
最後の四番目の共通点は「人気商品ばかり出品している」です。
商品ページで出品している店舗名(屋号)をクリックすると、その出品者が出品している商品の一覧を見ることができます。
例えば私の見つけた詐欺(と思われる)アカウントの出品商品を見ると、下記のような状況でした。

見事なくらい人気商品ばかり出品しています。
これらの商品を個別にみてみると、ほとんどの商品で相場よりも大幅に安い価格が付けられていました。
また、他の詐欺アカウントと思しき出品者の出品状況を確認したところ、下記の様に殆ど出品商品が同じでした。

詐欺アカウントによる影響
Yahoo!ニュースのTOPに掲載されたのは、既存の出品用アカウントが多数乗っ取られ、知らないうちに大量の商品が出品された結果、「商品が届かない」というクレームが届いたことが掲載されていました。
この身に覚えのない問い合わせ対応で多くの時間が割かれ、仕事に大きな影響があったという被害出品者のコメントが掲載されていました。
乗っ取られた出品用アカウントの所有者は、Amazonに何度も連絡を入れたが「確認中」という返答ばかりでラチがあかなかったそうです。
また、警察にも相談したところ「金銭的な被害が出ていないため被害届は受理できない。訴えるとすれば『精神的被害』での民事訴訟になるが、訴える相手が判明していないため、それも現実的ではないだろう」との返答があったそうです。
当然Amazonも手をこまねいている訳ではなく、詐欺アカウントと思われるアカウントや相場よりも安く商品を販売している出品者、短期間に大量出品したアカウントの停止などの対応を行っているようです。
ただその影響を受けて、相場よりも安く販売していた詐欺アカウントではない出品者が、いきなりアカウント停止されるなどの悪影響も発生しているようです。
詐欺アカウントの目的と個人的推察

では、この詐欺アカウントの目的は何でしょうか?
通常の詐欺であれば、乗っ取ったアカウントや新規出品したアカウントで販売した金額を受け取ることだと思われます。
しかしAmazonの場合、28日周期で支払いが行われるため入金までに詐欺アカウントであることが判明すれば支払いが行われません。
また、そのアカウントが警察に連絡されれば口座の凍結までされるので、リスクが高い割にはお金を手にする可能性が低いと思われます。
そのため、この詐欺アカウントの目的は「個人情報の取得」だと言われています。
Amazonマーケットプレイス(=Amazon以外の出品者からの購入)で商品を購入すると、名前、住所などの個人情報が出品者に提供されます。
詐欺アカウントの運営者は、この販売で得た個人情報を利用して、新しい出品用アカウントを作成し、さらなる個人情報を手に入れているといわれています。
しかし個人的な推察としては、この詐欺アカウントの目的は「仕入れ価格を安くするため」ではないかと考えています。
Amazonで出品している出品者は、何千~数万点もの出品を行っているため、専用の人員を付けないと管理できないほど商品を出品しています。
売り上げを伸ばすため、日々変動していく最低価格に合わせて価格を調整している出品者も多いので、その出品者の価格が目的ではないかと思います。
例えば最低価格が2,000円の商品で、詐欺アカウントが1,500円で出品した場合、それまで最低価格だった出品者が対抗して1,490円などにすることは十分に考えられます。
そうなった場合、この詐欺アカウントの運営者が別のアカウントで1,490円の商品を大量購入することで、本来であれば2,000円かかる所を1,490円で済む事になります。
この安く仕入れた商品を他のプラットフォーム(楽天やYahoo!ショッピングなど)で相場価格で販売すれば、簡単に約25%の利益(2,000円-1,490円)を得ることができます。
まとめ
この個人的な推察があっているかどうか分かりませんが、いずれにしても、個人情報が知らない人に渡るのは気持ち悪いので、購入するときは出来るだけAmazonが出品している商品を購入するようにしましょう。

